LINE公式アカウントは、様々な店舗や企業に導入されており、飲食店でも、LINE公式アカウントを導入することで成功した事例が多くあります。
導入を検討している人の中には、
「実際の活用事例を詳しく知りたい」
「クーポンやリッチメニューが便利だと聞いたけど、どうやって使うんだろう」
という悩みをもっている人もいるかもしれませんね。
そこで今回は、飲食店でのLINE公式アカウントの活用事例や効果、運用方法について解説していきます。
この記事でわかること
- 飲食店でLINE公式アカウントを使う効果・メリット
- 飲食店LINE公式アカウント運用方法のコツ
- 飲食店のLINE公式アカウント活用事例
飲食店でLINE公式アカウントを使うメリット
飲食店にとって、LINE公式アカウントは以下のようなメリットがあります。
- マーケティングに役立つ機能が豊富
- WEB接客を自動化できる
- 予約や注文を簡単にできる
- リピーターを獲得しやすい
- 無料で使える
マーケティングに役立つ機能が豊富
LINE公式アカウントには、以下のように飲食店のマーケティングに役立つ機能が豊富にあります。
- クーポン:友だち登録してくれたユーザーに対し、購入を促す割引クーポンなどを発行できる
- 抽選:クーポンが当たる抽選を開催できる
- ショップカード:LINE上で発行できる「ポイントカード」機能
- アンケート:顧客にアンケートに答えてもらうことで、ニーズの把握が可能
- 分析:アカウントの運用状況を様々な面から分析可能
特にクーポンやショップカードは、来店・再来店のきっかけ作りに最適です。
また、分析では、友だちの属性や友だち追加経路、メッセージ配信の反応率などを無料で分析できます。
LINE公式アカウントの機能については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
WEB接客を自動化できる
LINE公式アカウントには、接客の自動化に便利な機能がついています。
その機能とは、応答メッセージ(自動返信)・ステップ配信機能です。
応答メッセージは、ユーザーが送ったキーワードに応じて、事前に用意しておいたメッセージを自動で送信してくれるので、スタッフが対応する手間を省けます。
また、ステップ配信は、決められた順番・タイミングで返信・配信してくれる機能です。
顧客の知りたい情報を順序立てて発信できるので、顧客にとってわかりやすく、お互いのストレスを軽減できます。
どちらも無料で使える機能なので、ぜひ活用しましょう。
以下の記事では、応答メッセージの使い方や設定方法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
予約や注文を簡単にできる
LINE公式アカウントでは、飲食店の予約や注文受付を簡易化できます。
たとえば、リッチメニューを活用して予約サイトへ誘導したり、デリバリーやテイクアウトの注文受付も可能です。
LINEから受付できれば、顧客は電話や公式サイトよりも手軽に注文できるようになります。
結果、集客・売上のアップが期待できるでしょう。
リッチメニューの活用やテイクアウト・デリバリーの注文受付については、「飲食店LINE公式アカウント運用方法のコツ」で後ほど解説します。
リピーターを獲得しやすい
LINE公式アカウントを通じたコミュニケーションはリアルタイムで行えます。
1対1でのチャットも可能なので、顧客との信頼関係を築きやすくなります。
また、LINEは多くの人が1日1回以上使うツールです。
メッセージ配信を通して目に入る回数が増えれば、親近感をもってもらいやすくなります。
クーポンやキャンペーン情報など、思わず来店したくなるようなメッセージもおすすめです。
信頼関係の構築や親近感をプラスすることで、リピーターを獲得しやすくなります。
無料で使える
LINE公式アカウントは無料プランも含めて、3つのプランから選べます。
3つのプランの大きな違いは、月々の料金と配信可能メッセージ数です。
コミュニケーションプラン(無料プラン) | ライトプラン | スタンダードプラン | |
月額固定費(税込) | 無料 | 5,500円 | 16,500円 |
無料メッセージ通数 | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金 | 不可 | 不可 | 〜3.3円/通 |
リッチメニューやクーポン配布は、いずれのプランでも利用できます。
LINE公式アカウントのプランについての詳細は、以下の記事をご参照ください。
飲食店LINE公式アカウント運用方法のコツ
飲食店でLINE公式アカウントを運用するには、いくつかのコツがあります。
せっかく導入するなら、効果的に集客やリピーターの獲得をしていきたいですよね。
飲食店におすすめの運用方法のコツを詳しくみていきましょう。
- 店舗アカウントの登録
- リッチメニューを活用
- お店の情報を送る
- LINEクーポンを配布
- 予約サイトに誘導
- テイクアウト・デリバリーの注文受付
- LINEスタンプでプロモーション
- ログイン連携で紐付け
店舗アカウントの登録
まずは、LINE公式アカウントに店舗アカウントを登録しましょう。
特別に用意するものがなく、数分で誰でも開設できます。
以下の記事では、さらに詳しい開設方法を画像付きで説明しています。
「文字だけではわかりにくい」「さらに詳しい内容が知りたい」と思ったら、ぜひ参考にしてくださいね。
リッチメニューを活用
リッチメニューとは、チャット下部に表示されるメニューのことです。
サイズが大きく、画像も設定できるので、顧客の目を引きやすくなります。
リッチメニューには、顧客がよく利用する情報を設定しましょう。
飲食店では、店舗のマップや予約フォーム、クーポンを設定するのがおすすめです。
リッチメニューの作成方法は、以下の記事にて画像付きで詳しく解説しています。
活用事例もあわせて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
お店の位置情報を知らせる
店舗アカウントを開設したら、顧客にお店の場所を知ってもらいましょう。
お店の位置情報を知らせる方法は、3通りあります。
- メッセージやチャットで位置情報を送る
- プロフィール欄に載せる
- リッチメニューにMAPを設定する
1.メッセージで位置情報を送る
メッセージやチャットで、友だちに位置情報を送信できます。
一番わかりやすいのは、Googleマップから位置情報を送る方法です。
①Googleマップで店舗の位置情報を取得します。
②「共有」を選択し、コピーをタップするとマップのURLが取得できるので、そのURLを友だちに送信しましょう。
また、あらかじめ作成した店舗周辺の地図をメッセージで送ることもできます。
新規メッセージ作成から、地図の画像をアップロードしましょう。
2.プロフィール欄に載せる
LINE公式アカウントでは、店舗の位置情報をプロフィールに表示できます。
アカウント管理画面で「プロフィール」を開き、「基本情報」から店舗の住所を入力すると地図上にピンが表示されます。
また、プロフィールに位置情報ボタンを設置することも可能です。
アカウント管理画面で「ボタンを追加」を選択します。
「位置情報」を選択して店舗の住所を入力します。
3.リッチメニューにMAPを設定する
リッチメニューにGoogleマップのリンクを設定する方法を紹介します。
まず、Googleマップを開いて、「共有」からリンクをコピーします。
リッチメニュー作成を開き、タイプは「リンク」を選択します。
URL欄に先ほどコピーしたGoogleマップのリンクをペーストしてください。
各種設定を済ませたら、リッチメニューへの設定は完了です。
LINEクーポンを配布
LINE公式アカウントでは、クーポンの配布ができます。
友だちにとってメリットのあるお得な内容を発信することは、友だち登録者を増やしたり、ブロック率を下げるのに効果的です。
クーポンは、LINE公式アカウントマネージャーで作成できます。
他にも、使用回数や公開範囲などを選択できます。
作成したクーポンは、メッセージやリッチメニューから配布しましょう。
クーポンの詳しい作成方法や配信方法については、以下の記事をご参照ください。
予約サイトに誘導
LINE公式アカウントで予約を取れれば、業務効率化やコミュニケーショントラブルの軽減につながります。
そこで行いたいのが、ぐるなびなどの飲食店予約サイトとの連携です。
一例として「ぐるなび」との連携方法を紹介します。
- 『ぐるなび|お問い合わせページ』にログインする
- 氏名・フリガナを入力
- 郵便番号を入力
- 住所の入力
- 企業名(法事でない場合は氏名)を入力
- 電話番号
- メールアドレス
- 店舗の住所入力
- 店名の記入
- 業態を選択
- 席数の選択
- 問い合わせ内容の入力
- アンケートに回答
- 入力情報の確認
ぐるなびの連携ができたら、プロフィールに予約ボタンを設置し「LINEで予約」機能を使えるようになります。
※プロフィールのみではなく、リッチメニューにも予約フォームを設定できます。
「LINEで予約」は外部サイト遷移せずに、LINE内で飲食店の予約を行える機能です。
LINEのみで予約が完結するので、サイト遷移時の離脱防止やリピーターの獲得も期待できます。
現在連携できる飲食店予約サイトは、以下の5つです。
- GATE
- ebica
- ぐるなび
- YAHOO!JAPAN(paypayグルメ)
- USEN Media(ヒトサラ)
オンライン予約の導入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
テイクアウト・デリバリーの注文受付
LINE公式アカウントでは、テイクアウト・デリバリーの注文が受付られます。
導入の際には、LINE公式アカウントの拡張機能「テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん」を利用するのがおすすめです。
「テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん」は、顧客がLINEのトーク画面から簡単にテイクアウト・デリバリーをオーダーできる注文システムです。
既存のLINE公式アカウントの機能に加えて、テイクアウトやデリバリーを提供している店舗に最適な各種機能を追加できます。
注文管理の負担軽減だけでなく、注文からオンライン決済までがLINEで完結するので顧客・リピーターの獲得が期待できます。
「テイクアウト・デリバリーどこでも注文くん」の特徴や料金は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
LINEスタンプでプロモーション
LINEスタンプは、友だち登録者を増やすのに有効です。
あなたも友だち登録をすると、スタンプが無料でもらえるキャンペーンを見たことはありませんか?
魅力的なスタンプに惹かれて、ついつい友だち登録をしてしまったことがある人もいるはずです。
自社スタンプでプロモーションを行い、ファンを獲得することでリピーターの獲得も期待できます。
LINEスタンプを活用して成功した飲食店の事例も後ほど紹介します。
LINEスタンプの作成方法やメリットは、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ログイン連携で紐付け
ログイン連携は、自社サービスのユーザーIDとユーザーのLINEアカウントを紐づける機能です。
既に持っている自社の顧客データベースと照らし合わせ、「どの友だちがどの会員か」判別可能になります。
ログイン連携を活用して、よりパーソナライズされたサービスを提供しましょう。
ログイン連携を導入した成功例については、後ほど「事例②」にて紹介します。
飲食店のLINE公式アカウント活用事例と効果
LINE公式アカウントを導入し効果が出た施策について解説していきます。
成功事例を参考に、LINE公式アカウントを効果的に活用しましょう。
事例①LINEチャットで業務効率化と信頼関係構築で売上アップ
最初に紹介するのは、東京の西荻窪で鉄板焼きを提供する「西荻ハンバーグ bloom(ブルーム)」です。
鹿児島県産のかごしま黒豚を使った手作りハンバーグが看板メニューです。
導入前の課題・目的
少人数でオペレーションしているため、営業中の予約やお問合せの対応リソースが足りませんでした。
さらに電話では聞き間違いなどで、顧客の要望とのズレが発生するというトラブルがあったそうです。
そこで、業務効率化や顧客との信頼関係構築を目的にLINE公式アカウントを導入しました。
施策内容
LINE公式アカウントの導入で行った施策内容は以下の通りです。
- LINEチャットの導入
- 友だち追加の無料プレゼントの用意
→ランチ:ソフトドリンクが無料/ディナー:スープが無料+料理も! - 予約の際に来店の動機や誕生日等の情報の聞き出し
- 誕生日等、特別な日にプレゼントを用意
- ご来店のお客様にお礼の連絡
施策の結果
LINE公式アカウントの導入後、チャットの履歴が残るのでコミュニケーショントラブルが減り、顧客との信頼関係が構築できました。
電話と違って開いている時間にまとめて対応できるため、少人数のスタッフでも効率良く業務を回せるようになりました。
また、会社の帰り道にLINEで注文し、店舗に立ち寄って商品を受け取るというテイクアウトが増えたそうです。
結果、来店頻度・客単価が上がり、なんと売上が30~40%もアップしました。
事例②ログイン連携で注文が簡単に!反応率がメルマガの3倍も
宅配寿司「銀のさら」を運営する「ライドオンエクスプレス」の事例を紹介します。
国産の厳選した米を火力の高いガス釜で炊き上げ、利尻昆布の一番ダシと飛騨木曽川にある内堀醸造の酢でシャリを握っているのが特徴です。
施策内容
LINEログイン機能の導入で、ログイン連携を行いました。
ログイン連携とは、自社サービスのユーザーIDとLINEアカウントを紐づける機能です。
既に持っている自社の顧客データベースと照らし合わせ、どの会員のLINEアカウントかを判別可能になります。
会員属性や購入履歴などをもとに、セグメント配信や最適なサービス提供がしやすくなる点がメリットです。
またLINE公式アカウントの認知度を高めるために、メニューチラシへの掲載なども行いました。
施策の結果
LINEアプリ上でかんたん注文、注文履歴から注文、お届け予定時間の通知などにより利便性が向上しました。
また、チラシとLINEポイントADで2017年からの2年間で友だち登録者数が280万人を突破。
公式ホームページの注文件数のうち、LINE経由の注文が10%を占めるようになったそうです。
LINE経由の反応は、メルマガと比較し3倍以上に昇りました。
事例③LINEスタンププロモーションでブランド認知とシェア拡大
「プリマハム」は、ハム・ソーセージをはじめ加工食品を扱う食品メーカーです。
お中元やお歳暮などのギフトとしても長年愛されています。
導入前の課題・目的
若い世代(10~30代)に対する企業認知度の向上を図ることが目的でした。
さらに、顧客との積極的なコミュニケーションによる信頼関係構築、独自の販促チャネル増加も期待され、LINE公式アカウントの導入に至りました。
施策の内容
認知度向上の核として考案されたのが、オリジナルキャラクター「ソップリン」です。
ソップリンは、LINEプロモーションスタンプやメッセージで配信したオリジナル漫画に登場しました。
チャットでは、キーワード応答でソップリンと会話している感じが出るよう工夫しました。
施策の結果
自社商品しか買わないほどの熱狂的なファンを獲得。
また、主力製品の販売数量が6割増、ハム・ソーセージ全体シェアが4位から3位に上昇するなどの成果が得られました。
まとめ:飲食店のLINE公式アカウント活用
飲食店へのLINE公式アカウント導入は、顧客やリピーターの獲得、業務の効率化など、事業のあらゆる面に有効です。
特にクーポンやリッチメニューを活用することで、さらに効果的に活用できるでしょう。
今回紹介した成功事例を参考に、施策内容を検討し、売上アップやリーチの拡大を図りましょう。
LINE公式アカウントは誰でも簡単に開設できる、ビジネスツールです。
顧客とのメッセージのやり取りや、自動投稿機能などを上手く運用し、新しい顧客の獲得やサービスの発信に役立てていきましょう。
なお、L Message(エルメ)公式LINEではLINE公式アカウントの自動集客や活用術を無料配信中です。
以下のリンクから友だち追加してぜひ効果的な運用方法を学んでくださいね!