多くの企業や個人が顧客やファンとのコミュニケーションを強化するためにLINE公式アカウントを利用しています。
しかし、ただアカウントを運営するだけでは、最大限のマーケティング効果は引き出せません。
重要なのは友だちの動向や属性を詳細に把握し、より効果的な戦略を立てることです。
そこで今回は、LINE公式アカウントの友だち分析機能について解説していきます。見方や分析方法、分析結果から見える改善策について詳しく説明するので、ぜひご覧ください。
LINE公式アカウントの友だち分析機能とは?
LINE公式アカウントの友だちを分析をするには、「データ分析機能」を活用しましょう。
例えば、特定のキャンペーンでどれほど集客できたのか、どの属性にリーチできたのかを具体的に把握できます。友だちの行動パターンや興味関心を分析し、より効果的なマーケティング戦略を立てられるでしょう。
なお、データ分析機能については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。友だち以外の項目の見方についても説明しています。
友だち分析の見方
データ分析の「友だち」の項目で分析できる内容や見方について詳しく説明します。
友だち分析機能を使うには、まず「LINE Official Account Manager」の管理画面にログインしましょう。
ログインしたら、上部のタブから「分析」を選択してください。
続いて、左側のメニューバーの「友だち」を選択してください。
ここでは、「友だち追加」「ターゲットリーチ」「ブロック」について確認できます。
3項目とも、前日、7日前、30日前の3つの期間に分けて表示されています。増減を時系列でみると、特定のキャンペーンやイベントの効果を一目で評価できて便利です。
それぞれの項目の右上には「現在地」が記されており、現在の友だち数やブロック数を一目で確認できます。
表の上列は「対象日」が3つ表示されており、「前日」の日付は集計完了日の1日前です。
下列は「対象値」と「現在との差分」を示しています。対象値は、対象日時点の友だち数やブロック数です。カッコ内の数値は現在との差分で、現在値と対象日で友だち数やブロック数にどれだけ差があるかを示しています。
また下にスクロールすると、「概要」「属性」「追加経路」の3つのタブがあります。
はじめに開いているのが「概要」タブです。
「概要」では、友だち追加、ターゲットリーチ、ブロックについて、7日間のグラフを確認できます。最大397日間のデータを選択できるので、長期的な分析に活用しましょう。
分析できる3つの項目について説明していきます。
- 友だち追加
- ターゲットリーチ
- ブロック
友だち追加
友だち追加数は、新たに友だち登録をしてくれたユーザーの数です。キャンペーンや広告の効果を測定するための重要な指標です。
なお、友だち追加後にブロックしたり、自分のLINEアカウントを削除したりしても、友だち追加数には影響しません。
また、ターゲットリーチ数にブロック数を加えた値が、友だち数と同じではない場合があります。原因は、機種変更時にLINEアカウントを引き継ぎしていないユーザーも友だち数に含まれるためです。
ターゲットリーチ
ターゲットリーチとは、以下の計算式で割り出します。
「ターゲットリーチ」=「友だち追加数」-「ブロック数」-「属性不明数」
ブロックされた友だちや、行動から属性を推測できなかった「属性不明」の友だちは除かれます。
ターゲットリーチについての詳細は、以下の記事をご覧ください。ターゲットリーチの詳しい説明や分析方法についても詳しく説明しています。
ブロック
ブロックは、友だち追加してくれたユーザーからブロックされた数を示します。
ブロックが解除されるとブロック数は減少します。
もし「ブロック率が高いかも?」と感じた方は以下の記事もご覧ください。ブロック率の平均値、友だちにブロックされてしまう理由と改善策も詳しく解説しています。
友だち属性の分析方法
友だち属性の分析方法を紹介します。「属性情報」を基に友だちの性別、年齢、地域などを詳細に分析できます。
属性の分析ページの開き方は、以下の通りです。
友だち属性の分析ページの開き方
- LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にログイン
- 上部のタブから「分析」を選択
- 左側のメニューバーから「友だち」を選択
- 下方にスクロールし「属性」タブを開く
属性情報を表示するには、ターゲットリーチが20人以上必要です。ターゲットリーチが20人以下の場合はモザイクがかかっており、透けて表示されている情報はサンプルであり実際の情報ではありません。
また、属性情報の反映には時間がかかるため、表示されているのは3日前の数値です。タイムラグがあることに注意してください。
属性で分析できる項目は、以下の通りです。
- 性別
- 年齢・性別
- 地域
性別
友だちの性別は、男性、女性、不明の3つに分類されます。
性別ごとの割合を円グラフやランク表で表示し、どの性別の友だちが多いのかを把握できます。
年齢・性別
年齢・性別ごとに棒グラフ、ランク表に表示されます。棒グラフの横軸は年齢です。また、性別が色分けされており、緑は女性、青は男性です。
ランク表には、年齢・性別ごとに多い属性からランクと割合が表示されます。特定の年齢層や性別に対するマーケティング戦略を立てやすくなります。
地域
友だちの地域情報は、都道府県ごとに分類されます。
友だち数が多い都道府県順にランク付けされ、友だち全体に対しての割合がランク表に表示されます。また上部には日本地図が表示され、ユーザー数の割合によって都道府県が色分けされます。
友だち追加経路の分析方法
友だち追加経路の分析では、友だちがどの経路を通じてアカウントを追加したかを確認できます。
友だち追加経路の分析ページの開き方は、以下の通りです。
友だち追加経路の分析ページの開き方
- LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にログイン
- 上部のタブから「分析」を選択
- 左側のメニューバーから「友だち」を選択
- 下方にスクロールし「追加経路」タブを開く
確認できる友だち追加経路は以下の通りです。
- LINEスタンプ
- LINEポイント
- LINEで応募
- LINEチラシ
- 検索
- ホームタブ
- 友だち追加アイコン
- 公式アカウントリスト
- トークルーム内ボタン
- LINEログイン
- 友だち追加URL・QRコード・ボタン
- 連絡先シェア
- LINE VOOM
- LINE Pay
- LINE QUICK GAME
- 友だち追加広告
- LINEミニアプリ
- LINEコール
- LINE公式ポスター
- LINE公式店舗案内ノベルティ
- クーポン
- 友だち追加経路で設定した経路
- その他
データは円グラフ、折れ線グラフ、棒グラフで表示されます。
表示されているデータは、友だち登録者数ではなく、友だち追加された数です。したがって同じ人が友だち追加・解除を繰り返した場合、追加した回数分のデータが表示されます。
また、1日あたりの友だち追加数、ブロック数が20未満の日のデータは、グラフに反映されないので、注意してください。
なお90日以上の友だち期間があったユーザーがブロックした場合、「その他」経路のブロック数にカウントされます。
友だち追加経路の詳しい分析方法や設定方法については、以下の記事をご覧ください。
友だち分析機能から見える改善策
LINE公式アカウントの友だち分析機能を活用することで、以下のような改善策を見出せます。
- 流入経路
- セグメント
- コンテンツ
それぞれ、改善策の例をみていきましょう。
流入経路
どの経路から友だちが追加されているかを分析し、最も効果的な流入経路を強化できます。
例えば、LINEスタンプ経由で多くの友だちが追加されている場合、スタンプのデザインやプロモーションの強化により、さらなる友だちの獲得を促進できます。
セグメント
ターゲットリーチには、属性で絞り込んだセグメント配信が可能です。
友だちの属性に基づいてセグメントを作成し、ターゲットを絞ったマーケティングを行いましょう。
例えば、女性向けの商品をプロモーションする際には、女性ユーザーを対象としたセグメントを作成し、特定のメッセージを配信することで、より効果的なコミュニケーションを図れます。
興味関心の高い内容に限定して配信してくれるアカウントならば、満足度が高まり、ブロック率は低くなるでしょう。
コンテンツ
友だちの属性や反応をもとにコンテンツを改善し、エンゲージメントを向上させましょう。
友だちの属性では、ターゲット層の分析が可能です。ターゲットリーチの多い層が集中している場合、特定の層に向けたプロモーションやコンテンツを用意できます。
例えば、若年層の女性が多い場合、若年層の女性をターゲットにしたキャンペーンを行うことで、エンゲージメントを高められます。
地域ごとのユーザー分布を活用するのであれば、イベントやキャンペーンをユーザー数の多い地域で重点的に行うと効果的です。
また、ブロック数の増減は、配信内容や頻度の見直しにつながる重要な指標です。期間や人数を確認すれば、ユーザーからどのような不満をもたれたのかを分析できるので、改善点を見つけ出せるでしょう。
まとめ|LINE公式アカウントの友だち分析機能を活用しよう
LINE公式アカウントの友だち分析機能では、性別、年代、地域、ブロック率、流入経路など、さまざまな友だち情報を分析できます。
友だちの属性を分析できれば、効果的な集客媒体を選定できたり、自社の商品・サービスの改良にも役立てられます。
また、LINE公式アカウントの拡張ツール「L Message(エルメ)」を活用すれば、より高度な分析をすることが可能です。
LINE公式アカウントにはなかった、自動タグ付け機能や予約システムなど、あると嬉しい機能が豊富に搭載されており、ほぼ全ての機能が無料プランでも利用できるので、ぜひ一度使ってみてくださいね。