LINE公式アカウントの運用で、メッセージ配信や顧客対応に時間がかかっていませんか?
友だちが増えるほど、一人ひとりに合わせた対応には手間がかかります。
そこで検討したいのが、配信や顧客管理などを自動化できるLINE向けMAツールです。
顧客の興味や行動に合わせた案内を自動化することで、担当者の負担を減らすのが狙いです。
ただし、機能や費用にはサービスごとに違いがあり、導入前には自社の目的に合うか比較する必要があります。
この記事では、LINE向けMAツールの主な機能からメリット・デメリット、選び方までを解説します。
おすすめの5サービスも取り上げるので、導入を検討する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
- LINE向けMAツールの仕組み
- MAツールの代表的な4つの機能
- 導入するメリットとデメリット
- ツールを選ぶ際の3つのポイント
- おすすめのMAツール5選
LINE向けMAツールとは?
LINE向けMAツールとは、LINE公式アカウントを通じた情報配信や顧客対応を自動化し、継続的な関係づくりを支援するツールです。
MAは「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」の略称で、マーケティング業務を仕組み化する考え方を指します。
具体的には、化粧品の購入後にお礼を送り、数日後に使い方を案内し、時期を見て関連商品を紹介するというような流れが一例です。
一連のメッセージをあらかじめ設定すれば、購入者ごとの送信日を手作業で管理する負担も軽減できます。
さらに、アンケートで「乾燥が気になる」と回答した人には保湿商品の情報を届けるなど、関心に応じた案内へ発展させることも可能です。
単なる一斉配信ではなく、購入履歴やアンケートの回答などをもとに、顧客とのやり取りを段階的に設計できるのがMAツールの特徴といえるでしょう。
ただし、設定できる条件や連携先はツールによって異なるため、導入前に自社で自動化したい業務を整理しましょう。
LINE MAツールで利用できる機能
MAツールを比較する際は、機能の名称だけでなく、取得した顧客情報をどのような施策に活用できるかを確認する必要があります。
アンケートで好みを把握しても、その回答を配信条件に設定できなければ、顧客に合った案内を自動化するのは難しいでしょう。
反対に、回答の記録から送り分けまで連動できると、日々の作業を減らしながら顧客との接点を増やせます。
ここでは、LINEを活用したマーケティングで代表的な以下の4つの機能について、具体例を交えて解説します。
- セグメント配信
- Webタグ配信
- 診断コンテンツ
- 顧客管理
セグメント配信
セグメント配信とは、顧客の属性や興味・関心などをもとに、対象者を絞ってメッセージを送る方法です。
LINE公式アカウントにも「絞り込み配信」がありますが、MAツールにはアンケート結果や購入情報を配信条件に使えるものもあります。
例として、アパレルショップで「普段よく購入する商品」を尋ね、トップス・パンツ・小物から選んでもらう方法があります。
トップスを選んだ人には新作のシャツを、パンツを選んだ人には人気のボトムスを案内すれば、興味に合った商品を紹介できるでしょう。
さらに購入履歴を連携できれば、購入済み商品と重ならない関連アイテムの提案へ切り替えられます。
そのためには、回答を記録し、送信対象を分類する準備が欠かせません。
セグメント配信の設定方法や配信時の注意点が気になる方は、操作の流れを解説した以下の記事をご覧ください。

Webタグ配信
Webタグ配信とは、Webサイトでの閲覧行動などを計測し、その情報をもとにLINEで案内を届ける仕組みです。
たとえば、家具のECサイトでソファの商品ページを閲覧した人に、サイズや素材の比較情報を案内する活用方法があります。
購入前に迷いやすい点を補足し、商品選びの判断材料を届ける狙いがあります。
ただし、サイトの訪問者全員が自動配信の対象になるわけではないため、注意が必要です。
重要なのは、Webサイトで記録した行動と、LINE公式アカウントの友だちを適切に関連付ける仕組みを整えることです。
連携がなければ、閲覧した人をLINEの送信先として特定できず、想定した配信ができないおそれもあります。
Webサイトでの行動を配信に活かすには、計測した情報と友だち情報を結び付けられる仕組みが欠かせません。
診断コンテンツ
診断コンテンツは、ユーザーが複数の質問に答えると、回答の組み合わせに応じて結果やおすすめ情報が変わる仕組みです。
一例として、化粧品店が「スキンケア診断」を用意し、肌の悩みや希望する使用感を選んでもらう方法があります。
「乾燥が気になる」「しっとりした使い心地が好き」という回答なら、保湿を重視した商品の案内へ。
一方、さっぱりした使用感を好む人には別の商品を紹介するなど、回答に合わせた提案が可能です。
MAツールによっては、診断結果を顧客情報として保存し、後日の配信内容にも反映できます。
診断時に把握した好みを次回の商品案内にも活かせるため、顧客の関心に沿った情報を継続的に届けられるでしょう。
顧客管理
顧客管理では、LINEの友だちごとに問い合わせ履歴やアンケート結果などの情報をまとめて管理します。
たとえば、美容室で来店日・利用メニュー・次回の希望を記録すれば、前回の相談内容を確認してから接客を始められるでしょう。
ツールによっては「カラー希望」などのタグ(分類用の目印)を付けて、顧客の特徴を整理する方法もあります。
こうした記録は担当者間の引き継ぎだけでなく、希望に合ったキャンペーンを案内する際にも役立ちます。
ただし、不要な個人情報まで集めないよう、収集する項目は目的に応じて絞るのが基本です。
顧客カルテの作り方やLINEでの管理方法が気になる方は、記録する項目や活用例を紹介した以下の記事をご覧ください。

LINEでMAツールを導入するメリット
LINE公式アカウントは友だち追加が手軽で、日常的に使うアプリから情報を届けられる点が特徴です。
一方、MAツールの役割は、その接点を活用し、顧客に応じた案内やフォローを仕組み化することにあります。
友だち追加後に回答内容を尋ね、その結果に合わせて案内を変えられます。
ここからはLINE自体の特徴とMAツールを導入する効果を区別しながら、4つのメリットを確認しましょう。
開封率が高い傾向がある
LINEは普段から家族や友だちとの連絡に使われており、企業のメッセージにも気づいてもらいやすい傾向があります。
2021年7月の調査(携帯電話に関するアンケート、n=2,060)では、LINE公式アカウントから届いたメッセージを、約8割のユーザーが「その日のうちに開封する」と回答しています。
メールでは多くの案内が受信箱に埋もれることがありますが、LINEなら日常的に開くアプリへ直接情報を届けられる点が魅力です。
たとえば、店舗の新商品や期間限定キャンペーンを告知する際にも、友だちが普段確認するトーク画面に情報を届けられます。
ただし、開封されやすい傾向があるのはLINEという連絡手段の特徴であり、MAツールそのものの効果ではありません。
MAツールの役割は、開封されやすいLINEの特性を活かし、関心に合った内容を適切なタイミングで届けることです。
反応率が向上する可能性がある
MAツールでは、顧客の興味に合わせてメッセージを送り分けることで、案内への反応を高められる可能性があります。
例として、飲食店で来店時によく利用する時間帯を尋ね、「ランチ」と回答した人には平日限定のランチ情報を届ける方法があります。
ランチを利用したい人に昼の新メニューを紹介すれば、全員に同じ告知を送る場合よりも、自分に関係のある情報として受け取ってもらいやすいでしょう。
また回答内容に応じた送り分けをあらかじめ設定できるため、担当者が毎回対象者を探して案内する手間も抑えられます。
アカウント登録をしてもらいやすくなる
LINE公式アカウントは、QRコードの読み取りや友だち追加ボタンから登録でき、メールアドレスを入力する必要がありません。
そのため、店舗やイベント会場でも、来店した人にその場で友だち追加を案内しやすい点がメリットです。
たとえば、飲食店で「友だち追加で次回使えるクーポンをプレゼント」と案内すれば、登録する理由を伝えながら参加を促せるでしょう。
MAツールによっては、登録直後のクーポン送付を自動化したり、登録場所ごとに異なる案内を設定したりできます。
ただし、友だち追加の操作が簡単なのはLINE自体の特徴であり、MAツールを導入しただけで登録者が増えるわけではありません。
MAツールは、登録時に約束した特典をスムーズに届けるなど、友だち追加施策の運用を支える役割を担います。
次のアクションにつなげやすい
MAツールを使うと、顧客の行動をきっかけに、次の案内を自動で送れる場合があります。
具体的には、美容室なら予約前日に確認メッセージを送り、来店後には自宅でのケア方法も案内できます。
さらに、一定期間が経過したら次回予約を促すなど、顧客との関係を継続する仕組みも作れるでしょう。
予約・来店・再来店という流れに沿って、次の行動を後押しできるのもメリットの一つです。
ステップ配信の仕組みや具体的な設定方法を知りたい方は、運用例も解説した以下の記事をご覧ください。

MAツールを導入するデメリット
MAツールを取り入れる際は、配信の準備や継続的な費用も考慮する必要があります。
自動化する業務が増えるほど、条件の設定や管理に手間がかかるケースもあるでしょう。
導入前に押さえておきたいデメリットは、主に次の2つです。
仕組みづくりが必要になる
MAツールで配信を自動化するには、誰に何を送るのか、送信条件やタイミングを事前に決める必要があります。
購入後の案内なら、お礼・使い方・関連商品の紹介をどの順番で届けるかという設計が出発点です。
さらに回答内容によって案内を変える場合は、分岐する条件も設定しなければなりません。
設定を誤れば、同じ案内が重複したり、関係のない情報が届いたりすることもあります。
そのため、最初から複雑な仕組みを作るよりも、あいさつメッセージなどの身近な業務から始めるとよいでしょう。
運用後は顧客の反応を確認し、必要な部分を少しずつ改善していくことが大切です。
ツール使用に費用がかかる
LINE向けMAツールには、月額料金や初期費用が必要なものがあります。
また、LINE公式アカウント自体の料金とは別に費用が発生する場合もあるため、合計額の確認が欠かせません。
基本料金が予算内でも、必要な機能を追加すると想定より高くなるケースもあります。
契約前には月額料金だけでなく、オプション費用や契約期間、解約条件まで確認しましょう。
無料プランや無料体験がある場合は、実際の使い勝手を確かめてからの判断がおすすめです。
費用を比較する際は、金額の安さだけでなく、どの業務をどれほど効率化できるかも考えることが重要です。
LINE向けMAツールの選定ポイント

LINE向けMAツールは、機能が豊富でも自社の運用方法に合っていなければ、十分に活用できない可能性があります。
顧客への案内を自動化したいだけなのに、使わない機能の多いプランを契約すると、費用や管理の負担が増えてしまうでしょう。
一方、料金だけで選ぶと、必要な配信条件や外部システムとの連携に対応していないこともあるかもしれません。
こうした導入後のミスマッチを防ぐため、次の3つの観点から比較しましょう。
- マーケティング活動に必要な機能は備わっているか
- ツールのサポート体制は充実しているか
- 既存システムとの連携は可能か
マーケティング活動に必要な機能は備わっているか
まずは自社の課題を整理し、何を自動化したいのかを明確にしましょう。
実店舗でリピーターを増やしたい場合は、来店後の案内や顧客管理に使える機能が候補になります。
一方、ECサイトでは、購入履歴や閲覧情報に応じた配信が重視される場合もあります。
そのうえで、希望する料金プランで使える機能と、設定の難しさを確認しましょう。
デモ画面や無料プランで操作を試せば、担当者が日常業務の中で使い続けられるか判断しやすくなります。
ツールのサポート体制は充実しているか
MAツールは初期設定だけでなく、運用開始後に配信条件を変更する場面もあります。
経験の少ない担当者にとって、困ったときに相談できる環境は重要な判断材料です。
確認したいサポート内容を以下にまとめました。
- 操作マニュアルや解説動画の有無
- メールやチャットでの問い合わせ方法
- 初期設定や運用に関する相談の可否
- 問い合わせの受付時間
- 無料と有料のサポート範囲
初期設定の説明は無料でも、個別の運用相談には料金がかかる場合もあります。
契約前に自社が必要とする支援を整理し、利用するプランで受けられるか確認しましょう。
既存システムとの連携は可能か
予約システムやECサイトをすでに利用している場合は、MAツールと情報を連携できるかも確認しましょう。
購入履歴を自動で取り込めれば、購入済み商品の案内を避けたり、関連商品を提案したりする運用が考えられます。
連携できなければ手作業での転記が必要になり、管理負担が増えるかもしれません。
同じ「外部連携対応」でも、利用できるサービスや項目に違いがある点は確認しておきたいところです。
追加料金や専門的な設定が必要かどうかも含め、契約前に提供会社へ確認すると安心です。
LINE向けのおすすめMAツール
LINE向けMAツールはサービスによって得意な領域や支援内容が異なるため、ここでは代表的な5つのツールの特徴を紹介します。
L Message(エルメ)
L Message(エルメ)は、LINE公式アカウントの集客や販売、顧客対応を効率化する拡張ツールです。
主な機能には、ステップ配信やフォーム作成、友だち情報の管理、予約受付などがあります。
友だち追加後のアンケート結果に応じて商品を案内するなど、配信を細かく設定できる点が特徴です。
商品販売や決済に関する機能もあるため、複数の業務をLINEにまとめたい方にも向いています。
2026年9月には、外部のCRMや予約管理システムと連携できるAPI連携機能も追加されました。
導入実績は15万件を超えており(2026年4月時点)、初期費用・月額料金ともに0円のフリープランから始められます。
必要な機能を実際に試してから導入を判断できるでしょう。
Ligla(リグラ)
Ligla(リグラ)は、株式会社TimeTechnologiesが提供しているマーケティングツールです。
Webサイト上での顧客の行動を活用し、LINEでの情報配信を効率化します。
たとえば、ECサイトでソファの商品ページを閲覧した人へ、サイズの選び方や関連商品を案内する運用が考えられます。
商品に関心を示した顧客に、検討段階に合った情報を届けられるため、購入を後押しする施策に活用できるでしょう。
また、Webサイト上の行動とLINEの友だち情報を組み合わせることで、一斉配信だけでは難しいきめ細かな案内も行えます。
Webサイトからの購入につなげたいEC事業者などに向いていますが、利用する際は必要な情報を取得・連携できるかの確認が欠かせません。
Lステップ
Lステップは、ソーシャルデータバンク株式会社が運営する、LINE公式アカウントのメッセージ配信や顧客管理を効率化するための拡張ツールです。
ステップ配信に加えて、回答フォームや友だち情報の管理、リッチメニューの表示切り替えなどに対応しています。
具体例として、オンライン講座の運営者なら、友だち追加後にアンケートで学習目的を尋ね、回答に合う講座を順番に案内する方法などがあります。
受講を検討している人に基本情報を届けた後、詳しいカリキュラムや申込方法を紹介すれば、必要な情報を段階的に伝えられるでしょう。
回答に応じた配信やメニューの出し分けを細かく設計したい方は、候補として検討できるツールです。
MAAC(マーク)
MAAC(マーク)は、Crescendo Labが提供する、LINEを中心としたマーケティング自動化ツールです。
LINEだけでなく、メールやSMSも組み合わせ、顧客の購買履歴や行動に応じた情報配信を支援しています。
一例として、ECサイトで以前商品を購入した顧客に対し、購入履歴をもとに関連商品や再購入のタイミングを案内する方法があります。
また、AIを活用して購入の可能性が高い顧客を分析し、配信対象や内容を調整する機能も特徴の一つです。
複数の連絡手段を使っている企業なら、顧客情報をまとめて活用し、媒体ごとに案内内容を考える負担を減らすことにもつながるでしょう。
LINEを軸に、メールやSMSを含めた施策を一体的に管理したい企業に適したサービスです。
クウゼン(KUZEN)
クウゼン(KUZEN)は、株式会社クウゼンが提供する、LINEを使った顧客への情報配信や問い合わせ対応を支援するサービスです。
顧客情報に合わせた配信だけでなく、チャットボットによる自動対応と、スタッフによる個別対応(有人チャット)を切り替えながら運用できます。
具体的には不動産会社で物件の希望エリアや予算を尋ね、条件に合う案内を届ける仕組みを設けるような方法があります。
その後、内見日程など個別の相談が必要になった場合はスタッフが対応することで、定型的な案内と細かな相談を分けられるでしょう。
また、運用面の支援も提供しているため、LINE施策の設計や改善を外部に相談したい企業にも選択肢となります。
導入時には、自社が希望する配信や顧客対応の流れを実現できるか、具体的な運用例をもとに確認するとよいでしょう。
まとめ
LINE向けMAツールは、顧客に合わせた配信や日々の対応を効率化するための手段です。
機能や費用はサービスごとに異なるため、導入目的に照らした比較が欠かせません。
まずは何を実現したいかを整理し、メリット・デメリットを考慮しながら検討してみてください。
- LINE向けMAツールは、顧客への案内や運用業務を自動化するサービス
- 開封されやすいLINEの特性を活かし、顧客に合った案内を自動化できる
- 主な機能はセグメント配信・Webタグ配信・診断コンテンツ・顧客管理
- 顧客に応じた情報を届けることで、反応率の改善につなげられる
- 導入には配信の仕組みづくりや利用料金の確認が必要
- おすすめのツールは、エルメ・Ligla・Lステップ・MAAC・クウゼンの5つ
- 機能・サポート・既存システムとの連携を比較することが重要
ツール選びでは、自社の課題と、無理なく使える機能を整理することが出発点です。
LINE公式アカウントの運用を効率化したい場合は、L Message(エルメ)がおすすめです。
L Messageなら、ステップ配信やフォーム作成、顧客管理などを一つのツールで利用できます。
無料のフリープランも用意されているので、公式サイトで利用条件や機能を確認してみてはいかがでしょうか。





