LINEには「LINE広告」と呼ばれる、LINEのアクティブユーザーに向けた広告を配信するサービスがあります。
「LINE公式アカウントを運用しているけど、なかなか友だちが増えない…」
「LINE広告を利用してみたいけど、やり方がわからない…」
この記事では、そんな悩みをお持ちの方にLINE広告の出し方や特徴・料金などを詳しく解説しています。また実際に広告を配信する手順なども記載していますので、ぜひご覧ください。
LINE広告とは?
LINE広告とは、LINE上に広告を出稿するための広告配信プラットフォームです。
LINEは日本で最も利用されているメッセージングアプリであり、アクティブユーザー数は月間9,600万人(※2024年1月末時点公式より)にのぼります。若年層から中高年まで幅広いユーザーにリーチできることが大きな特徴です。
LINE広告では、その圧倒的なユーザー数を活かして、性別や年齢などの条件で絞った自社のターゲットユーザーに対して効果的にプロモーションを行えます。
また「トークリスト」や「LINE NEWS」などLINE上の様々な画面に広告配信が可能で、オンラインで手軽に配信設定ができるのも魅力的です。
※2024年1月末時点公式より
広告アカウントとLINE公式アカウントの違い
LINE広告を出稿するためには、LINE公式アカウントと広告アカウントの二つのアカウントが必要で、この二つは別のアカウントです。
LINE公式アカウントはビジネスに特化したLINEアカウントのことです。企業や店舗は自社のLINE公式アカウントを友だち登録してくれているユーザーとLINE上で直接やりとりができます。
広告アカウントは、LINE公式アカウントを運用している会社や店舗がLINE広告を管理するためのアカウントです。広告アカウントは商材ごとにアカウントを設定する必要があります。
LINE公式アカウントについては下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
LINE広告のメリット
ここでは、LINE広告の特徴やメリットを4つご紹介します。
- 幅広いユーザー9,600万人への圧倒的なリーチ力
- 精度の高いターゲティングでアプローチ
- 手続きがオンラインで完結する
- 少額から出稿可能
順番に解説していきましょう。
1.幅広いユーザー9,600万人への圧倒的なリーチ力
一つ目は、幅広いユーザーへの圧倒的なリーチ力です。
LINEはユーザー数9,600万人(※1)。SNS利用者中83.2%(※1)と高い利用率で利用されています。
ユーザーの分布についても性別・年齢・職業別においてムラがなく、若年層から中高年層まで幅広い世代に利用されています。またLINEは『SNSはLINEのみを利用している』という独自のユーザー層を39.6%も持っている(※1)のも大きな特徴です。そのため、様々なターゲット層に対して広告の配信が可能です。
そのため、他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチもできるのは大きな強みです。
※2024年1月末時点公式より
2.精度の高いターゲティングでアプローチ
LINE広告はユーザーの性別や年齢などで、精度の高いターゲティングができます。たとえば過去にサービスを利用した、購入したユーザーに類似した属性を持つターゲットに対してアプローチができるので、効率的な広告配信ができます。
またLINE広告には、ターゲットや目的に応じた様々な配信方法があるのも魅力的です。
「 WEBサイトへのアクセス数を増やしたい」「 WEBサイトのコンバージョン率を増やしたい」「 LINE公式アカウントの友だち数を増やしたい」など、各社の希望に沿った配信方法を選択できます。
配信の種類については記事後半の『LINE広告のターゲティングの種類』で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
3.手続きがオンラインで完結する
オンラインで広告出稿の手続きが簡単に完結するのも、LINE広告を利用するメリットの1つです。
広告アカウントの開設から配信手続きまで、すべての作業をオンラインで完結できます。広告内容が配信前に変更になった場合でも、簡単に差し替え可能です。
4.少額から出稿可能
LINE広告には、最低出稿額が設定されていないのも大きな特徴です。各社の予算に応じて、柔軟に出稿金額が決められます。
極端な例になりますが、1日の予算が100円でも配信できます。
LINE広告の主な配信先
LINE広告はLINEに関する様々な場所に配信可能です。
トークリストやLINE NEWS、LINE VOOMといった、LINE内のサービスだけでなく、LINEマンガなどのLINEの各種ファミリーサービスにも配信されます。
配信先については随時アップデートがかかりますので、現在の配信先が知りたい方は公式ホームページの『LINE広告配信面』をご覧ください。
LINE広告のフォーマット
LINE広告で効果を出すためにはターゲティングだけでなく広告クリエイティブも重要です。
LINE広告で出せる広告フォーマットは静止画が「Card」「Square」「Carousel」「画像(小)」「画像(アニメーション)」の5種類、動画が「Card」「Square」「Vertical」の3種類です。
静止画クリエイティブ
動画クリエイティブ
正確なクリエイティブのサイズや仕様が知りたい方は、公式ホームページの『LINE広告のクリエイティブサイズ 入稿規程と制作ポイントを解説』をご覧ください。
LINE広告のターゲティングの種類
ここでは、LINEの大きな魅力であるターゲティングの種類について解説します。
LINEにはターゲットや目的に応じた様々な配信方法があります。配信方法によってターゲティングが異なりますので、ここでは下記の主な4種類の配信方法を説明することで、ターゲティングの内容も説明していきます。
- オーディエンスセグメント配信
- オーディエンス配信
- 類似配信
- 友だち追加
1.オーディエンスセグメント配信
オーディエンスセグメント配信は、複数のセグメントからターゲットを指定して配信する方法です。
ターゲティングの条件となるセグメントは年齢・性別・地域といった基本的なものから、趣味・関心、購買意向、ユーザーの行動といったものまで幅広く設定が可能です。
適切なターゲティング設定を行うことで、アクションが見込める可能性の高いユーザーに対して広告を表示するので、費用対効果の高い配信が見込めるでしょう。
2.オーディエンス配信
オーディエンス配信では、LINEが持つユーザーの行動データを利用して広告を配信できます。
たとえば、過去の購買履歴やアプリ利用履歴などをもとにターゲットユーザー(オーディエンス)を設定し、広告を配信します。以前に購入記録のあるユーザーやサイト訪問履歴があるユーザーをオーディエンスにしたり、逆に履歴のあるユーザーを除外して広告を配信することもできます。
前者の場合はコンバージョン率の高いユーザーに配信が可能であり、後者の場合はコンバージョン率は下がるものの全くの新規層へのアプローチが可能です。
3.類似配信
類似配信では、購入記録のあるユーザーに似た特徴を持つユーザーをオーディエンスに設定し、広告を配信できます。
広告で狙いたいターゲットと既に購入記録のあるユーザーの類似性が高いほど、購入の確度が高まる傾向にあります。ただし類似度が高いほど、ターゲットにできる人数は少なくなるため調整が必要です。
4.友だち追加
LINE公式アカウントの友だち数を増やすための広告を配信できます。
友だちが追加されるごとに課金されるシステムで、少額からのスタートが可能であることや自社アカウントに関心が高い友だちを獲得できるのが特徴です。
LINEの友だち追加広告についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
LINE広告の出し方とLINE公式アカウントとの連携方法
では具体的にLINE広告を出す方法と公式アカウントとの連携方法をご説明しましょう。
LINE広告を出稿するためには、LINEビジネスIDが必要です。まだ作成していない方は、『LINEヤフー for Business』にアクセスし、アカウントを開設する必要があります。すでにLINE公式アカウントを運用している方は、LINEビジネスIDを取得しているため再度の登録は不要です。
方法は以下の手順で行います。
- LINE広告アカウントを開設する
- LINE公式アカウントと連携する
- 配信設定を行う
- LINE公式による審査を受ける
- 配信開始
1.LINE広告アカウントを開設する
まずLINE広告を出稿するための「LINE広告アカウント」を開設します。
こちらもLINEビジネスID同様『LINEヤフー for Business』にアクセスし、右上の「アカウント開設」を選択。その後、「LINE広告をはじめる」ボタンから必要事項を入力し作成します。
この時広告を出稿したいLINE公式アカウントのIDを入力する必要があります。
IDの確認方法
IDはLINE公式アカウントの管理画面である『LINE Official Account Manager』から確認が可能です。
1.ログインしたら、右上の設定>アカウント設定をクリックしてください。
2.アカウント情報にあるベーシックID(もしくはプレミアムID)が、入力するIDになります。
2.LINE公式アカウントと連携する
1.の手順でLINE公式アカウントのIDを入力し、広告アカウントを作成すると、LINE公式アカウントからの承認手続きが必要になります。
(1)広告アカウントマネージャーにログインすると、ピンクの帯で承認が必要である旨のメッセージが表示されるので「リンクをコピー」をクリックすると承認用のURLがコピーされます。
(2)コピーしたURLをLINE公式アカウントの管理者に共有するか、自身でアクセスし、LINE公式アカウントの管理画面ログインIDとPASSを用いてログインします。
(3)ログインしたLINE公式アカウントに紐づいているLINE広告アカウントの一覧が表示されるので、作成した広告アカウントの「承認」を選択します。
これでLINE公式アカウントとの連携が完了です。
注意!LINE公式アカウントのプロフィールを設定しておこう!
LINE公式アカウントにプロフィール画像が設定されていない場合、広告審査が通らないため、必ず事前に設定するようにしましょう。またLINE公式アカウントの名前は、「広告主体者または訴求されるサービスと明らかに関連があるとわかる」名前で作成する必要があります。
LINE広告が表示された時に、LINE公式アカウントのプロフィール画像はアイコンとして表示されるので、プロフィールは事前にきちんと設定しましょう。
効果的なプロフィールの作り方や設定方法はぜひこちらの記事をご参考ください。
3.配信設定を行う
次に配信のための設定を行います。
配信を希望するメディアやクリエイティブの設定、またランディングページを登録してください。
より詳しい方法はこちらの記事の『LINE広告の設定方法』で解説していますので、合わせてご覧ください。
4.LINE公式による審査を受ける
広告が作成できたら、LINEの規定に則り広告の申込・掲載可否の審査を行います。
LINE広告の審査には最大で5営業日ほどかかるので、キャンペーン開始日に余裕をもって審査の申請を行いましょう。
配信開始日は前もって設定された日付通りに行われるので、審査を前もって行ったからといって即時配信されるわけではありませんのでご安心ください。
5.配信開始
無事に審査が通れば、登録された配信日時より広告掲載が開始されます。
LINE広告の費用
最後にLINE広告の費用についてご説明します。
1.初期費用は0円
LINE公式アカウントでLINE広告を始めるための初期費用、登録費用は「0円」です。
LINE広告はオークション形式で表示される広告が決まる「運用型広告」のため、LINE広告の料金には、定額でいくらという決まりがありません。
ただ、いずれの場合も上限額を設定出来ますので「気づかない間に広告費用が高額になっていた」という事態には陥る心配はありません。
2.選べる3つの課金方式
LINE広告は以下の三つの課金方式をとっています。
クリック課金(CPC=Cost Per Click)
ユーザーが広告をクリックし、リンク先のページに遷移すると課金が発生します。広告が表示されるだけでは費用が発生しないため、リンク先への流入を多く獲得したい場合に適しています。
インプレッション課金(CPM=Cost Per Mile)
広告が完全表示された時に料金が発生するタイプです。多くのユーザーに広告を見てもらいたい場合に適しています。
友だち追加ごとに課金
LINE広告で友だちが追加されるごとに課金されるシステムです。
成果が出た分だけ課金される「成果報酬型」であり、費用対効果が良くなりやすいです。見込み客を獲得したい時におすすめです。
まとめ| LINE公式アカウントの広告を利用して新規顧客を獲得しよう
今回はLINE広告の特徴や出し方の手順、LINE公式アカウントとの連携方法を紹介しました。
「新しい顧客を増やしたい」「もっと購入までのコンバージョン率をあげたい」そんな悩みをお持ちの方は、少額からでも試してみてはいかがでしょうか?
LINE公式アカウントは誰でも簡単に開設できる、ビジネスツールです。顧客とのメッセージのやり取りや、自動投稿機能などを上手く運用し、新しい顧客の獲得やサービスの発信に役立てていきましょう。
なお、L Message(エルメ)公式LINEではLINE公式アカウントの自動集客や活用術を無料配信中です。以下のリンクから友だち追加してぜひ効果的な運用方法を学んでください!