LINE公式アカウントのLINE通知メッセージは、友だち登録をしていないユーザーにメッセージを配信できる便利な機能です。
営利目的での利用はできないため、受信するユーザーにとってはアカウントの純粋な利便性向上が期待できます。
しかしながら、LINE公式アカウントの管理画面にはLINE通知メッセージの機能などはありません。
この記事では、LINE公式アカウントでLINE通知メッセージを導入する方法や、料金などについて詳しく解説します。
LINE公式アカウントのLINE通知メッセージとは
LINE通知メッセージとは、友だち登録をしていないユーザーに対し、LINE公式アカウントから必要性の高いメッセージを配信できるサービスのことです。
商品購入時や、サービス契約時に入力された電話番号をもとにメッセージを送信する仕組みとなっており、ユーザーがLINE通知メッセージのために特別な操作を行う必要はありません。
LINE通知サービスを活用している有名な企業の例としては「佐川急便公式アカウント」や「郵便局公式アカウント」などの配達サービスが挙げられます。
LINE通知メッセージの便利な利用用途
LINE通知メッセージの用途はLINEヤフー社によって、以下の通り明確に定義されています。
- 料金確定
- 購入完了
- 登録完了
- 支払い完了
- 海外旅行への出発前の注意喚起
- 問い合わせ窓口への案内
- 製品完成
- 修理完了
- 決済エラー
- 見積完了
- 発送完了
上記のように、LINE通知メッセージは営利目的、広告目的での利用はできません。
LINE通知メッセージが配信される条件
LINE通知メッセージは、以下の条件を満たしている場合に送信されます。
- その企業が保有している電話番号と、LINEに登録されている電話番号が同じであること。
- LINEアカウントで、通知メッセージの受信を許可していること。
- LINEアカウントで、その企業のLINE公式アカウントをブロックしていないこと。
引用:LINEヤフー株式会社|ヘルプセンター
例えば商品購入時に入力した電話番号と、ユーザーのLINEアカウントに登録されている電話番号が異なっていると、仕様上、LINE通知メッセージを配信することはできないことになります。
LINE通知メッセージの料金
LINE通知メッセージは、1通あたり1円から配信が可能です。
特に友だち数が多く、メッセージ配信のコストを削減したい企業にとっては良心的な価格設定といえます。
LINE通知メッセージのガイドライン
LINE通知メッセージの詳細については、LINEヤフー社が提供するガイドラインで確認できます。
この記事でもこれから導入方法などをわかりやすく解説しますが、ガイドラインの存在は把握しておくと便利です。
ガイドラインでは、通知メッセージ機能の利用ルールや、LINEヤフー社が認める詳細な利用用途、審査の概要などを確認できるため、一度チェックしておくと良いでしょう。
LINE通知メッセージのガイドラインはこちら
LINE公式アカウントのLINE通知メッセージを利用するメリット
LINE通知メッセージを利用する主なメリットは、以下の3つが挙げられます。
- ユーザーの利便性が向上する
- メッセージ配信のコスト削減に繋がる
- 友だち登録のきっかけに繋がる
LINE通知メッセージは友だち登録をせずに配信できるメッセージ機能ですが、友だちを増やしたい場合にも有効的です。
メリットを一つずつチェックしていきます。
ユーザーの利便性が向上する
LINE通知メッセージは、ルール上、営利目的や広告目的での利用ができません。
このためユーザーは煩わしさを感じにくく、純粋に利便性を高められることが期待できます。
また、アカウントをブロックしておらず、LINE通知メッセージの受信を許可しているユーザーにのみ通知が送信されるため、見逃されたり、迷惑メールボックスに送られたりするリスクも軽減できるでしょう。
メッセージ配信のコスト削減に繋がる
これまで、郵便などで案内をしていた場合はデジタル化によってコスト削減に繋がります。
また、LINE公式アカウントで利用できる通常のメッセージ配信は1通あたり最大3円のコストがかかりますが、通知メッセージは1円/通のため、通常のメッセージ配信よりも安く利用できるのもメリットです。
なお、以下の記事ではLINE公式アカウントの料金プランについて詳しく解説しています。料金シミュレーションを行いながら、自社に適したプランを見つけられるので、気になる方は参考にしてみてください。
友だち登録のきっかけに繋がる
友だち登録をしていないユーザーにメッセージを配信できるため、商品の購入やサービスの利用をきっかけにLINE公式アカウントの存在を知らせ、友だち登録に繋げられます。
また、自分が利用したサービスや購入した商品に関する必要なメッセージを受信するので、ユーザーの関心も高く、ブロックのリスクを軽減できるでしょう。
LINE公式アカウントのLINE通知メッセージを導入するには?
LINE通知メッセージを導入するには、同サービスのシステム支援を行う「LINEテクノロジーパートナー」に加盟している企業を経由します。
また、同サービスを利用できるのは認証済みアカウントに限られるため、まずは認証済みアカウントの申請を行うことから始めましょう。
ここでは、LINE通知メッセージを導入する手順を5つのステップに分け、分かりやすく解説します。
①LINE公式アカウントを認証済みアカウントにする
まずは自社LINE公式アカウントが「認証済みアカウント」であるかを確認してください。
未認証アカウントの場合は、認証済みアカウントの申請を行います。
未認証アカウントと認証済みアカウントの違い、認証済みアカウントの申請方法は、以下の記事で詳しく解説していますので、お困りの方は参考にしてみましょう。
②LINE通知メッセージの導入を申請する
認証済みアカウントの登録完了後、LINEテクノロジーパートナーを経由して、LINE通知メッセージの導入をLINEヤフー社へ申請します。
LINEテクノロジーパートナーとは、LINE公式アカウントやLINE広告などの技術支援を行う、LINEヤフー社認定パートナーのことです。
LINEテクノロジーパートナーの中でも、LINE通知メッセージの技術支援に対応している企業を選択してくださいね。
③審査が行われる
LINEテクノロジーパートナーを経由して申請が完了すると、LINEヤフー社による審査に進みます。
審査では、メッセージの利用用途や配信項目が「 LINE通知メッセージUXガイドライン 」に沿っているかどうかなどを基準として、厳正に行われます。
④配信ツールの選定
LINE通知メッセージの配信には「LINE通知メッセージオプションAPI」というシステム技術を使います。
この技術を使うには「LINE通知メッセージオプションAPI」に対応するメッセージ配信ツールが必要です。
このような配信ツールは、LINEテクノロジーパートナーが提供していますので、申請のタイミングで確認しておくと良いでしょう。
なお、LINE公式アカウントのカスタマイズ性を高める「API技術」や、開発者向けのポータルサイト「LINE Developers」については、以下の記事でわかりやすく解説しています。
LINE通知メッセージの導入においては、LINEテクノロジーパートナーの配信ツールを利用すれば問題ありませんが、より知識を深めたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。
⑤LINE通知メッセージの利用開始
LINE通知メッセージの配信が開始されたあとは、「Webhookの配信完了イベント」という技術を使って、実際に送信された通知メッセージを確認できます。
こちらの技術も、配信ツールと同様にLINEテクノロジーパートナー経由での利用申請が必要です。
LINE通知メッセージが正しく動作しているかの確認は重要なため、LINE通知メッセージの配信ツールとあわせて利用ができるか、LINEテクノロジーパートナーへ確認しておくと良いでしょう。
LINE通知メッセージが表示されない時の対処法
もしもテスト配信や、本番環境でLINE通知メッセージが表示されないときは、まずは該当端末自体の通知設定を確認してみましょう。
また、該当ユーザーがLINE公式アカウントをブロックしていたり、LINE通知メッセージを受信しない設定にしていたりすると、LINE通知メッセージは表示されません。
各種通知設定、アカウントのブロックなどに心当たりがない場合、配信ツールを提供しているLINEテクノロジーパートナーへ問い合わせてみてください。
まとめ|LINE公式アカウントの通知メッセージを活用しよう
LINE公式アカウントのLINE通知メッセージは、友だち登録していないユーザーに対して、必要性の高いメッセージのみを配信できる便利なサービスです。
サービスやアカウントの利便性向上、コスト削減、友だち登録のきっかけづくりにも役立つため、商品販売やサービス提供を行っている企業は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
LINE通知メッセージの導入には、認証済みアカウントの申請と、LINEテクノロジーパートナーを経由した申請が必要となります。LINEヤフー社提供の「パートナー紹介資料」よりパートナーをご確認いただけますので、ご活用ください。
なお、LINE公式アカウントの拡張ツール「L Message(エルメ)」では、LINE公式アカウントを低コストで、効率的に運用するための便利機能を多数揃えています。
無料プランからご用意していますので、ぜひ一度お試しください。