「LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配布したい」
「誕生日はどうやって特定するの?」
このような疑問に答えます。
LINE公式アカウントで、誕生日クーポンを配布する手段はいくつかありますが、個別に送る場合は少し工夫が必要です。
本記事では、誕生日クーポンの配布方法や活用事例を詳しく紹介するので、ぜひ最後まで読んで実践してみてください。
- LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配信する方法
- 誕生日クーポン配信のメリットと注意点
- 効果的な活用事例と拡張ツールの活用方法
LINE公式アカウントで誕生日クーポンは配布できる?
LINE公式アカウントでは、属性を絞り込んでメッセージ配信ができる「絞り込み配信(フィルター設定)」の機能があります。
しかし、標準で備わっている機能では次のように「誕生日」の絞り込み設定はできません。
- 性別
- 年齢
- OS(Android、iPhoneなど)
- 友だち期間
- エリア
このため誕生日クーポンを配布したい場合は、全員にクーポンを配布してから誕生日がわかるものの提示を求めたり、LINE公式アカウントの拡張ツールを利用したりするなど、ちょっとした工夫が必要です。
LINE公式アカウントに備わっているクーポン機能については、以下の記事でも詳しく解説しています。

LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配信する3つのメリット
LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配信することには、大きく3つのメリットがあります。
これらのメリットを理解することで、より戦略的なマーケティング施策として活用できるでしょう。
①:リピート来店・購入のきっかけになる
誕生日クーポンは、顧客のリピート率向上に非常に効果的な施策です。
誕生日という特別な日にクーポンを受け取った顧客は、「お得なうちに利用しよう」という心理が働き、有効期限内に来店や購入を検討する可能性が高まります。
特に前回の来店から時間が経過している顧客に対しては、誕生日クーポンが再来店のきっかけとなりやすいという特徴があります。
飲食店なら誕生月にドリンクサービスの提供、美容サロンなら特別価格でオプションメニューの提案などを行えば、効果的に集客できます。
②:顧客満足度の向上やファン化の促進につながる
誕生日クーポンは年に一度のタイミングでしか配信されないため、顧客にとって特別感を演出しやすいのが大きな特徴です。
誕生日に特別なクーポンが届くとわかっている顧客は、その配信を心待ちにするようになり、企業や店舗に対する愛着や信頼感が高まります。このような特別感を顧客が感じるようになると、単なる顧客から企業のファンへと発展する可能性が期待できます。
また、競合他社がまだ誕生日クーポンを実施していない場合は、差別化の手段としても非常に効果的です。誕生日クーポンの内容や割引率を工夫することで、より顧客満足度を高められるでしょう。
③:顧客情報を収集・活用できる
誕生日クーポンの配信を行うためには、顧客から誕生日の情報を提供してもらう必要があり、この過程で、企業は貴重な顧客データを収集できます。
拡張ツールを活用した場合、誕生日以外にも氏名、性別、年齢、来店頻度、認知経路など、さまざまな顧客情報を同時に収集可能です。これらの情報を活用することで、より精度の高いセグメント配信や、顧客一人ひとりのニーズに合わせたパーソナライズされたマーケティングを実現できます。
また、従来のハガキでの配布と比較すると、郵送代や印刷費などのコスト削減にもつながるでしょう。
LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配布する方法
LINE公式アカウントで、誕生日クーポンを配布する方法はいくつかあります。
- LINE公式アカウントの通常クーポンを使って配布する方法
- 拡張ツールを使って配布する方法
- LINE ID連携機能を使ってセグメント配信を行う方法
今回はこれら3つの配布手段についてまとめました。
画像付きでわかりやすくお伝えしますので、ぜひチェックしてみてください。
1.LINE公式アカウントの通常クーポンを使って配布する方法
LINE公式アカウントに元々備わっている通常クーポンは、誕生日の友だちへ個別に送ることはできません。
しかし、友だち全員に誕生日クーポンを配布し、クーポン利用時に誕生日であることが証明できるものを提示してもらうことで、誕生日クーポンとして活用することは可能です。
クーポンの作成手順は以下の通り、とても簡単なので初めての方でもすぐに実践できますよ。

LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)へログインします。画面左にある「クーポン」の画面を開き「クーポンを作成」を選択しましょう。

赤枠内の「クーポン名」「有効期間」を設定し、その下にあるクーポン画像を選択します。
クーポン画像は「クーポンのテンプレート画像はこちら」をクリックすると、よく利用するクーポンの画像を無料でダウンロードできます。
なお、クーポン名やクーポン画像は「誕生日クーポンであること」がひと目でわかるようにするのがおすすめです。

「利用ガイド」ではクーポンの使い方を簡潔に伝えましょう。
特に誕生日クーポンとして活用する場合は、クーポン利用時に誕生日がわかるものの提示が必要であることを記載しておくのがおすすめです。

詳細設定に進みます。設定完了後、画面下の「保存」をクリックしましょう。
詳細設定の内容は以下の通りです。
①抽選
友だち全員ではなく、抽選でクーポンを配布する設定です。当選確率や当選人数の上限を設定できます。
②LINEサービスへの掲載

LINEサービス内にある「LINEクーポン」に掲載され、友だち以外でも見つけられるようになります。
③使用可能回数
本クーポンを使用できる回数の設定です。
④クーポンコード
クーポンを利用するためのコードを設定できます。ECサイトなどオンラインでよく使われます。
⑤クーポンタイプ
「割引」「無料」「プレゼント」「キャッシュバック」「その他」から選択できます。
2.拡張ツールを使って配布する方法
拡張ツールを導入すれば、誕生日の友だちだけにクーポンを配布できます。
ただし、拡張ツールにも多くの種類がありますが、すべての拡張ツールで誕生日クーポンの個別配布ができるわけではありません。
今回は誕生日クーポンの個別配布が可能な拡張ツール「L Message(エルメ)」を使った手順を画像付きでお伝えします。
前項の「1.LINE公式アカウントの通常クーポンを使って配布する方法」で作成したクーポンを使用するので、まだの方は事前に作成しておきましょう。

はじめに、誕生日クーポンを配布する際のテンプレートメッセージを作成します。
メニュー内にある「メッセージ」から「テンプレート」を選択しましょう。
「新規作成」をクリックします。

「管理名」は、誕生日クーポン配布用のメッセージであることが分かるように設定するのがおすすめです。
「登録」をクリックすると登録したメッセージテンプレートの一覧が展開されるので「+」のマークをクリックします。

任意のテンプレート名を入力し、クーポン配布時に送られるメッセージを入力していきます。
メッセージの入力が完了したら「登録」をクリックします。これで誕生日を祝うメッセージのテンプレートが作成されました。

次に、クーポンを受け取ってもらうリンクを送るためのメッセージを作成します。
先ほどと同じように「+」をクリックしましょう。

こちらにも任意のテンプレート名を入力し「質問・ボタン」の画面に切り替えます。
本文には「タップしてください」など、クーポン取得を誘導するテキストを入力すると良いでしょう。

「選択肢1」の項目には「クーポンをゲットする」など任意のテキストを入力します。
「友だちアクション」の項目では「ページを開く」を選択してください。
「URLを開く」の項目にはLINE公式アカウントの管理画面で作成した、誕生日クーポンのURLを入力する必要があります。

LINE公式アカウントのクーポン管理画面から「シェア」をクリックします。
「SNSでシェア(クーポンURLをコピー)」の欄にある「コピー」をクリックすると、誕生日クーポンのURLを簡単にコピーできますよ。
それではL Message(エルメ)の管理画面に戻り、該当箇所にコピーしたクーポンのURLを貼り付けてください。

開封率を上げるためにも、通知欄に表示されるテキストも設定しておくことをおすすめします。
「登録」をクリックし、クーポンリンク用のメッセージ作成は完了です。

続いて画面左のメニューから「情報管理」>「友だち情報管理」と進みます。

「基本情報」にある「生年月日」を選択します。

「アクション設定」の項目で「追加」をクリックしましょう。
毎年誕生日メッセージを配信したい場合は「月日」を設定し、設定した日付の一度だけ配信したい場合は「年月日」を設定してください。
必要に応じて何日前にメッセージを送るのかまで設定し、右隣の「アクション設定」をクリックしましょう。

「テンプレート」から、先ほど作成したテンプレートメッセージを選択し「保存」をクリックします。
これで誕生日クーポンのための準備は完了です。
作成した誕生日メッセージを誕生日の友だちに送信するには、あらかじめフォーム作成を使って、生年月日を取得しておく必要があります。
最後にL Message(エルメ)のフォーム作成機能を使い、ユーザーの生年月日を取得する仕組みを作っていきましょう。
手順は以下の通りです。

メニューから「メッセージ」>「フォーム作成」と進みます。

管理用のフォルダを作成したら「新規作成」をクリックしましょう。

フォーム名やフォームのタイトル、説明文を追加します。
「フォーム名(管理用)」が友だちに表示されることはないので、わかりやすい名前を付けてください。

質問事項や装飾パーツなどを追加してアンケートを作成していきましょう。
今回は誕生日を取得したいので、右側の項目から「日時」を選択します。
フォームの作成が完了したら画面下部にある「登録」をクリックし、フォーム作成は完了です。これで誕生日クーポンの配布に必要な、生年月日が取得できるようになりました。
作成したフォームは、忘れずに友だち登録をしてくれたお客様へ送付してください。友だちがフォームで生年月日を回答すると、あとは自動で誕生日クーポンが配布されます。
3.LINE ID連携機能を使ってセグメント配信を行う方法
LINE公式アカウントには便利な「ID連携」という機能があります。
具体的には、自社サービスのIDとLINE IDを紐づけることで、特定ユーザーへのメッセージ配信ができる仕組みです。
顧客管理がスムーズになるので、会員IDを利用している場合はぜひ取り入れてみてください。
- 友だちに「LINEログイン」機能を使ってログインしてもらう
- 「LINEログイン」を行った状態で会員サービスにログインしてもらい、自社サービスのIDとLINE IDを紐づける
大まかなステップは上記の通りです。
LINE ID連携機能で、LINE IDと生年月日を含む会員情報が紐づけられていれば、拡張ツールがなくてもセグメント配信が行えます。
セグメント配信とは、性別や年代、地域、生年月日などで絞り込んだユーザーに合わせてメッセージを配信できる機能です。
LINE公式アカウントでクーポンの有効期限を変更する方法
LINE公式アカウントのクーポンには有効期限を設定することが可能です。有効期限を変更したい場合は、以下の手順で行います。

管理画面左の「クーポン」から、有効期限を変更したい誕生日クーポンを選択します。

「有効期間」から設定を変更できます。
忘れずに画面下の「保存」をクリックしてくださいね。
LINE公式アカウントのクーポン活用事例
この項目では、LINE公式アカウントのクーポン活用事例を3つ紹介します。
- お好み焼き店「ぼてぢゅう」
- インテリアショップ「マックプラス」
- 医療従事者向けECサイト「ナースリー」
今回紹介するのは上記3社の成功事例です。
なお、以下の記事ではLINEクーポンとの連携が可能となった「LINEチラシ」についても解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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1.お好み焼き店「ぼてぢゅう」
国内外に150店舗以上を展開するお好み焼き店の「ぼてぢゅう」は、2017年10月にLINE公式アカウントを開設。以降はLINEクーポンを活用した集客に注力しています。
いつでも使える友だち限定クーポンや、毎月10日「ぼてぢゅうの日」に配布される390円OFFクーポン、友だち登録時のクーポンなど、LINEクーポンをフル活用し、各店舗の合計友だち数は49万人を超えるそうです。
友だち登録時にもらえるクーポンと、友だち限定でもらえるクーポンによって、新規集客、リピーターともに対策ができている好事例といえるでしょう。
2.インテリアショップ「マックプラス」
生活雑貨や家具を販売するインテリアショップの「マックプラス」では、クーポンによる再来店が増えたといいます。
その場ですぐに使える友だち登録時のLINEクーポンを用意し、店頭で友だち登録を呼びかけることで新規友だちの獲得に繋がっているとのことです。
また、3月〜4月のインテリアショップの繁忙期にも、5%オフクーポンを配布することでリピーターを獲得し、結果として顧客単価の向上にも繋がっています。
3.医療従事者向けECサイト「ナースリー」
看護師や准看護師、介護福祉士、医師など医療従事者に向けたECサイト「ナースリー」では、ID連携機能とクーポン施策を併用することで販売促進を行うようになりました。
その後、ID連携を行うことによって様々なセグメント配信が可能に。ユーザーの属性にあわせ誕生日クーポンや購入回数、購入金額で上位の顧客のみにメッセージを送るなどの施策により、友だち数は従来の3倍まで増えたそうです。
クーポンの取得条件にID連携を追加することも有効的な施策といえるでしょう。
LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配信する際の注意点3つ
LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配信する際には、いくつかの注意すべき点があります。
これらの課題を理解しておくことで、運用時のトラブルを避け、効率的な配信を実現できます。
①:誕生日の手動管理に手間がかかる
LINE公式アカウントの標準機能のみで誕生日クーポンを配信する場合、多くの手作業が発生します。顧客から個別にメッセージで誕生日情報を送ってもらい、それを確認してタグ付けを行う作業を、すべて手動で実施しなければなりません。
友だち数が少ないうちは対応可能ですが、数百人、数千人規模になると、この作業は現実的ではありません。また、有効期限別にクーポンを作成する必要があるため、毎月のクーポン作成と配信設定も業務負荷となります。
さらに全員配信を選択した場合は、店舗でのクーポン利用時に身分証確認を行う必要があり、接客時間の増加も懸念されます。
②:タグの作成数に上限がある
LINE公式アカウントで作成できるタグ数には上限があり、2025年3月からは無料で5個、月額3,000円のチャットProオプションでも最大300個までとなっています。
誕生日ごとにタグを作成しようとすると365個必要になるため、上限を超えてしまいます。
この制限により、誕生月と誕生日をそれぞれ別のタグで管理し、絞り込み配信時に組み合わせて使用する必要があります。または12か月分のタグのみを作成し、月初にまとめて配信する方法を取らざるを得ません。
③:配信対象の絞り込みに限界がある
LINE公式アカウントの標準機能による絞り込み配信には、いくつかの制限があります。
性別、年齢、OS、友だち期間、エリアでの絞り込みは可能ですが、誕生日による絞り込み機能は標準では提供されていません。
また、属性での絞り込みを行うためには、絞り込み前に友だち登録をしているユーザーが100人以上いることが条件となっています。
さらに、タグによる絞り込み配信を行う場合も、該当するユーザーが最低50人、全体の配信対象者が100人以上いなければ配信ができません。
これらの制限により、友だち数が少ない段階では誕生日クーポンの個別配信が困難になる場合があります。
まとめ|LINE公式アカウントで誕生日クーポンを活用し売上向上に繋げよう
LINE公式アカウントでは、簡単に誕生日クーポンを作成することが可能です。
また、LINE公式アカウントの拡張ツールやID連携を活用すれば、誕生日クーポンを個別に送ることもできます。
- LINE公式アカウントの標準機能でも誕生日クーポンの配信は可能だが、手動管理やタグ作成の制限により手間がかかる
- 拡張ツールやID連携機能を活用することで、効率的な個別配信と自動化ができる
- 誕生日クーポンはリピート率向上と顧客満足度向上に効果的で、顧客情報収集にも役立つ施策である
LINE公式アカウントの拡張ツール「L Message(エルメ)」では、わかりやすいインターフェースと豊富な機能で、効率良いアカウント運用を実現します。無料プランもご用意していますので、ぜひ一度お試しください。






