「効率的に社内連絡が行える便利なツールはないかな?」
「LINE公式アカウントは社内での業務連絡にも利用できないかな?」
LINE公式アカウントは企業と顧客をつなぐコミュニケーションツールとして知られますが、社内の連絡ツールとしても利用可能です。
本記事ではLINE公式アカウントを社内連絡に利用するメリットや活用方法について紹介します。混同されがちなLINE WORKSとの違いについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
- LINE公式アカウントを社内連絡に利用するメリット
- 社内連絡ツールとしての具体的な活用方法
- 導入時の注意点とLINE WORKSとの違い
LINE公式アカウントを社内連絡に利用するメリット
LINE公式アカウントは、企業内のコミュニケーションツールにも向いています。
ここではLINE公式アカウントを社内連絡に利用するメリットを見てみましょう。
さまざまなメッセージ配信機能がある
LINE公式アカウントは運用者からユーザー(友だち)に情報発信できるツールとして知られていますが、その配信機能にもさまざまな種類があります。
ユーザー全員へ同じ情報を同時に送信する一斉配信や、一人ひとりとやり取りできる個別チャット、トーク画面にボタンを配置できるリッチメニューなど、連絡手段は多彩。情報の内容や、共有したい相手によって、適切な連絡方法を選択できます。

LINE公式アカウントのさまざまな機能については以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

個人のスマホで利用できる
LINE公式アカウントを利用すれば、社員も自分のスマホで情報を管理できます。
LINEアプリは国内でも約9,900万人以上(2025年6月末時点)の、幅広い世代が利用するコミュニケーションツール。日常的に使用している社員も多いはずです。
使い慣れている人も多いので、新たにメンバーとして加わった社員も気軽に参加できるでしょう。
また自身のタイミングで情報を確認できるので、社内に常駐していないメンバーともスムーズに情報交換できます。
複数人で管理できる
LINE公式アカウントでは、管理者を複数人設定できます。
マネージャーや店長といったリーダーだけでなく、各部署の管理者や担当者が自部署のメンバーにのみ情報共有したいような場面でも役立つでしょう。
全社員に向けた一斉配信から、一部のメンバー間のみでの情報交換も可能なため、自社に合った利用方法を確立できます。
会社のアカウントを作成できる
LINE公式アカウントは、個人のLINEアプリと異なり、会社や企業のアカウントを作成することが可能です。
一般的なLINEアプリを社内連絡ツールとして活用している人もいるかもしれませんが、仕事の連絡を個人のLINEから送ることに抵抗を感じるケースもあるでしょう。
LINE公式アカウントなら、個人ではなく企業としてのアカウントでやり取りできるので、あくまで業務上のやりとりに特化した連絡ツールとして利用できます。
無料プランから利用できる
LINE公式アカウントは、月額使用料0円から使用することが可能です。
1か月あたりに配信するメッセージの数で利用料金が変わりますが、無料の「コミュニケーションプラン」でもひと月200通まではメッセージの配信が可能。それ以外の機能で、有料プランとの差はありません。
「使い勝手の良い連絡ツールを利用したいけれど、コストはかけたくない」という経営者の方も、LINE公式アカウントなら無料で社内連絡体制を構築できるでしょう。
LINE公式アカウントの無料プランでできることについては以下の記事で詳しく解説しています。併せて参考にしてください。

LINE公式アカウントの社内連絡ツールとしての活用方法
LINE公式アカウントにはユーザーとのコミュニケーションに有効なさまざまな機能が備わっています。
ここではLINE公式アカウントの各機能を、どのように社内連絡に活用できるか解説します。
業務連絡に利用する
LINE公式アカウントの一斉配信機能を利用すれば、全従業員に業務連絡を周知することが可能です。各従業員は自分のスマホで内容を確認できるため、パソコンのメールなどよりも利便性が高いでしょう。
また絞り込み配信を活用して、一部の社員にのみ情報共有することも可能です。担当部署や個別のグループなど、一部のメンバーだけに情報を伝えたい際もスムーズに連絡できます。
配信できる内容はテキスト情報だけでなく、動画や画像も送信可能。スタンプや絵文字で、情報が伝わったかどうかの確認も手軽に行えます。

社内報を共有する
LINE公式アカウントを活用すれば、社内報を作成した際も社内メンバーに手軽に配信できます。
社内報は社内のコミュニケーション活性化に役立ちますが、紙媒体で作成するにはコストがかかり、メルマガのような形では開封率も低いでしょう。
その際LINE公式アカウントを利用して社内報を配信すれば、従業員が自分のスマホで内容を確認できるほか、リッチメニューに社内報を設定しておくことで、各自が都合の良いタイミングで閲覧できます。

勤怠管理に利用する
LINE公式アカウントは、シフトの確認や勤務スケジュール調整など、社内の勤怠管理にも活用できます。
社員全体へのシフト連絡も手軽に行えるほか、リッチメニューにシフトを記載したWebページを設定しておくことで、メンバーが都度スケジュールを確認できます。個別チャットを活用すれば、個人の勤怠管理もスムーズに対応できるでしょう。
このように自部署の勤怠だけでなく、社内全体のスケジュールも共有できるなど、勤怠管理の効率化を図る際もLINE公式アカウントは有効なツールと言えます。
マニュアルや資料の共有に活用する
LINE公式アカウントでは、リッチメニュー機能などを利用して、Webページや共有リンクを設定できます。
そのため、複数のメンバーで共有したいマニュアルや資料をLINE公式アカウントで整理しておけば、それぞれが確認したいタイミングで情報へアクセスできるため便利です。
新しいメンバーが入社してきた際や、異動や退職に伴う引継ぎ、一部のメンバーだけが把握している属人的な業務も、LINE公式アカウント上で一括管理すれば、スムーズに情報共有できます。
LINE公式アカウントを社内連絡に使う際の注意点
LINE公式アカウントは社内連絡ツールとして多くのメリットがありますが、導入時には注意すべき点もあります。
安全で効率的な運用を実現するため、事前にリスクを把握し、適切な対策を講じることが重要です。
ここでは特に注意すべき3つのポイントについて詳しく解説します。
情報漏洩・セキュリティのリスク管理が必要
LINE公式アカウントを社内連絡に利用する際は、情報漏洩やセキュリティに関するリスク管理が欠かせません。
社内の機密情報や個人情報を含む業務連絡をLINE上でやり取りする場合、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
たとえば、重要な契約情報や人事データなど、機密性の高い情報については、LINE以外の安全な手段での共有を検討すべきでしょう。
また、従業員が個人のスマートフォンでアクセスすることから、端末の紛失や盗難による情報漏洩リスクも考慮しなければなりません。
セキュリティ対策として、端末のロック設定やアプリへのパスワード設定を従業員に徹底させることが重要です。
コンプライアンス上の事前ルール策定が必須
LINE公式アカウントの社内利用では、コンプライアンスを遵守するための明確な運用ルール策定が必要不可欠です。
業務利用と私的利用の境界を明確にし、LINEで共有しても問題ない情報の範囲や、どのような場面で利用すべきかを具体的に定めておきましょう。
特に、顧客情報や社外秘の資料については、取り扱い範囲を厳格に制限する必要があります。
さらに、メッセージの保存期間や削除のタイミング、退職・異動時のアカウント管理についても事前にルールを設定しておくことで、トラブルを未然に防げます。
全従業員がルールを理解し遵守できるよう、定期的な研修や確認の機会を設けることも大切です。
メッセージ数によっては有料プランになる可能性がある
LINE公式アカウントは無料から始められますが、メッセージ配信数によっては有料プランへの切り替えが必要になる場合があります。
無料のコミュニケーションプランでは月間200通までのメッセージ配信が可能ですが、社内連絡で頻繁に利用する場合はすぐに上限に達する可能性があります。
特に、従業員数が多い企業や、日常的に業務連絡を行う組織では、月額5,000円のライトプラン(5,000通/月)や月額15,000円のスタンダードプラン(30,000通/月)への移行が必要になるでしょう。
そのため、導入前に想定される月間メッセージ数を算出し、コストを事前に検討することが重要です。また、配信対象を絞り込むことで無駄なメッセージを削減し、コストを抑制する運用方法も併せて検討しましょう。
LINE公式アカウントとLINE WORKSの違いは?
LINEヤフー社による企業の連絡ツールとして、LINE公式アカウントと混同されがちなのがLINE WORKSです。両者の違いはどこにあるのでしょうか?
ここでは両ツールの目的の違いや、社内連絡手段として利用する際の使い方に関する相違点を解説します。
なお、詳しいLINE公式アカウントとLINE WORKSの違いについては以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

目的の違い
LINE公式アカウントは、運用者である企業と、顧客であるユーザーがやりとりできるツールです。ユーザーは個人のスマホで情報を確認できるほか、「クーポン」や「ショップカード」など、集客や販売促進に有効な機能が多数利用できます。
それに対しLINE WORKSは、社内のコミュニケーション向けにデザインされた、ビジネス向けツールです。個人用のLINEアプリとは別のアプリケーションでアクセスし、社内の情報伝達に特化した機能が設定されています。
LINE公式アカウントとLINE WORKSは、そもそも用途が異なることを理解しておきましょう。
社内連絡の手段として利用する際の違い
LINE公式アカウントは、あくまでも「企業が顧客とコミュニケーションを取ること」を目的としてデザインされたツールです。
普段利用しているLINEアプリと同じ感覚で、手軽に利用できるといったメリットはあるものの、社内連絡用に特化してデザインされているわけではないため、ファイルの共有や会議機能など、ビジネス用途の詳細な機能が備わっているわけではありません。
一方LINE WORKSは、「企業の従業員同士が連絡を取り合うこと」を目的としたツールです。
個別チャットやグループチャットといった基本的な機能はもちろん、タスク管理機能やカレンダー機能など、社内コミュニケーションに特化したサービスが利用できます。
とはいえ、機能が複雑でLINE公式アカウントに比べ従業員が慣れるのに時間がかかるなどデメリットも存在します。社内ツールとして利用する際は、どちらのツールが自社に適しているか、検討する必要があるでしょう。
まとめ|LINE公式アカウントを社内連絡ツールとして活用しよう
本記事ではLINE公式アカウントを社内連絡ツールとして利用するメリットや活用法について解説しました。
LINE公式アカウントは企業と顧客をつなぐツールとして利用されることが多いですが、社内の連絡ツールとしても便利です。
一斉送信や個別チャット、リッチメニューなど、業務連絡や情報共有に必要な機能が多数搭載されています。無料プランから利用できるので、社内連絡を効率化させたい企業はLINE公式アカウントの利用もご検討ください。
- LINE公式アカウントは無料から利用でき、一斉配信や個別チャット、リッチメニューなどの機能で社内連絡を効率化できる
- 業務連絡、勤怠管理、社内報共有、マニュアル管理など幅広い用途で活用可能
- セキュリティ対策とコンプライアンス遵守が重要で、LINE WORKSとは目的や機能が異なることを理解して導入する必要がある
なおLINE公式アカウントの拡張ツールL Message(エルメ)を利用すれば、LINE公式アカウントの機能をさらに強化できます。
社員・部署ごとにリッチメニューの内容を変えたり、業務に関わるアンケートフォームを作成できたりと、より細かなLINE公式アカウント運用が可能になります。
エルメも初期費用・月額費用0円から利用可能なので、社内連絡用にLINE公式アカウントを利用する方も、ぜひ併せて導入をご検討ください。