アンケートで消費者の声を集めたいと思っても、「若年層の回答が集まりにくい」「回収に時間がかかる」といった課題を感じている担当者の方も少なくありません。
LINEリサーチは、こうした課題を解消する手段として活用されているスマートフォン専用のリサーチサービスです。
「LINE公式アカウントにもリサーチ機能があるが、何が違うのか」「料金や利用の流れがわからない」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、LINEリサーチの概要やメリット・デメリット、コース別の料金体系と調査メニューについて解説します。
LINEを活用したアンケート調査の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- LINEリサーチの概要と、LINE公式アカウントのリサーチ機能との違い
- LINEリサーチの特徴・メリットとデメリット・注意点
- ライトコース・サポートコースの料金体系と調査メニューの種類
- サポートコースの相談から納品までの利用の流れ
LINEリサーチとは?

LINEリサーチは、LINEヤフー株式会社が提供するスマートフォン専用のリサーチサービスです。
LINEユーザーから募集したモニターにアンケートをLINEのプッシュ通知で配信し、回答を収集する仕組みで、2026年10月時点でモニター数は700万人以上にのぼります。
一般的なリサーチサービスの多くはパソコンからの回答を前提としていますが、LINEリサーチはスマートフォンに特化しており、普段からLINEを使う感覚でアンケートに回答してもらえます。
そのため、パソコンを日常的に使わない若年層や一般消費者の意見を集めやすい点が特徴のひとつです。
なお、LINE公式アカウントの「リサーチ機能」と名称が似ていますが、両者はまったく別のサービスです。
詳しくは次のセクションで解説します。
また、LINEリサーチは法人向けのサービスであり、個人・個人事業主は利用できません。
個人事業主の方が自社の顧客の声を集めたい場合は、LINE公式アカウントの友だちに向けたアンケート(拡張ツールのフォーム機能など)を活用しましょう。
利用形態はセルフ型の「ライトコース」と、調査会社に依頼する「サポートコース」の2種類から選べます。
LINEリサーチとLINE公式アカウントのリサーチ機能の違い
LINE公式アカウントにも「リサーチ」という機能があり、名称が似ているため混同されることがあります。
ただし、両者はまったく別のサービスです。
LINE公式アカウントのリサーチ機能は、自社のLINE公式アカウントの友だちに向けてアンケートを送る機能です。
既存の友だちリストにしかアプローチできないため、調査対象は自社とすでに接点のあるユーザーに限られます。
無料プランから利用でき、簡易的なアンケートを手軽に実施するのに向いています。
一方、LINEリサーチはLINEが独自に保有する700万人以上のモニターパネルに対して調査を配信できるサービスです。
自社の友だち数に関係なく、幅広い属性のユーザーにアンケートを届けられます。
設問数や回収サンプル数の規模も大きく、消費者調査や市場調査として活用できる水準のデータを得られます。
料金の目安は、ライトコースのQuickアンケートが9,800円〜、サポートコースのProアンケートが30万円〜(いずれも税抜)です。
まとめると、身近なユーザーの簡易的な意見収集には「LINE公式アカウントのリサーチ機能」、市場全体や特定属性の消費者を対象にした本格的な調査には「LINEリサーチ」と、目的に応じて使い分けられます。
ただし、LINE公式アカウントのリサーチ機能は2026年11月18日に新規作成と回答の受付が停止され、12月2日に提供終了予定です。
終了後の代替手段として、LINE公式アカウントのCRMオプションの「フォーム」機能や、LINEリサーチの利用が案内されています。
リサーチ機能について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

LINEリサーチの特徴・メリット
LINEリサーチが選ばれる背景には、他のリサーチサービスと比較したときの以下の強みがあります。
ここでは代表的な4つの特徴を紹介します。
若年層へのアンケートを実施しやすい
一般的なアンケートモニターサービスでは、10〜20代の回答者を十分に確保しにくいとされています。
LINEリサーチのアクティブモニターは約半数が10〜20代で構成されており、若年層を対象にした消費者調査や商品開発のためのリサーチを実施しやすい環境が整っています。
若者の購買行動や価値観を調べたい場合に、とくに有効です。
幅広い年代のユーザーにリーチできる
LINEは15〜79歳で週1回以上スマートフォンを使う人の約97%が利用しており、特定の年代に偏らない幅広い調査対象を確保できます。
若年層から中高年層まで含めた消費者全体の傾向を把握したい場合でも、LINEリサーチであれば多様な属性のサンプルを集めやすい環境があります。
回答をスピーディーに回収できる
LINEリサーチはLINEのプッシュ通知でアンケートを配信するため、モニターがすぐに気づいて回答しやすい設計になっています。
ライトコースのQuickアンケートでは、審査から調査実施まで最短6時間で完了するとされており、調査結果を急いで必要とする場面でも活用できます。
アンケート慣れしていないモニターの意見を収集できる
複数のアンケートサービスに登録している、いわゆる「アンケート慣れ」したモニターからの回答は、実際の消費者の意識とずれが生じやすいとされています。
LINEリサーチのモニターは、他社のアンケートサービスに3つ以上登録しているのは全体の17%にとどまります(他社は46%:2023年9月調査)。

アンケート回答に慣れていない一般のLINEユーザーの素直な意見を集めやすい点は、データの質を高めるうえで大きな特徴です。
LINEリサーチのデメリット・注意点
LINEリサーチを検討する際には、事前に把握しておくべき制限や注意点があります。
導入前に、以下の点を確認しておきましょう。
- 法人のみ利用可能で、個人・個人事業主は対象外
- ライトコースの本調査は設問数が最大15問、回収サンプル数は100〜1,000サンプルに限定される
- PR目的の調査や、個人情報・要配慮項目を含むアンケートは実施できない
- LINEやLINEリサーチの名称を併記して調査結果を公表する場合は、審査依頼時の申告と、公表前の掲載物の提出が必要
- ローデータの第三者への提供・公開は禁止されている
- 「No.1」などの優位性を示す表現の検証を目的とした調査は受け付けられない
ライトコースはセルフ型のため、審査の段階で設問内容の修正を求められることもあります。
調査テーマや表現によっては実施できない場合があるため、事前に利用規約や審査基準を確認しておくことが大切です。
ローデータの提供など、サポートコースであれば対応できるケースもあるため、条件に合わない場合は事前に相談してみましょう。
LINEリサーチの基本コースと料金体系
LINEリサーチは「ライトコース」と「サポートコース」の2つのコースで提供されています。
調査の目的や規模、社内のリソースにあわせて選べます。
ライトコース
ライトコースは、オンラインで完結するセルフ型のコースです。
調査画面の作成から審査・公開まで、基本的に自社で対応します。
専門的な調査設計や分析レポートの支援はありませんが、その分コストを抑えて手軽に実施できます。
利用できる調査メニューは、以下の2種類です。
- Quickアンケート(9,800円〜):15問以内・100〜1,000サンプルで実施できる定量調査。審査から実施まで最短6時間。
- Quickインタビュー(1名あたり28,000円〜):LINEユーザーと1対1で実施できる定性調査。最低3名からの実施で、最低利用料金は84,000円です。最短当日から実施可能。
ターゲットを絞り込むオプションや、アンケート画面の作成代行などのオプションは別途費用がかかります。
年代指定は5歳・10歳刻みのみ対応で、対象は15〜69歳です。
サポートコース
サポートコースは、調査の専門スタッフが在籍するパートナー調査会社に依頼するコースです。
課題整理・調査設計・画面作成・実査・集計・分析・報告まで一貫したサポートを受けられます。
必要な工程だけを部分的に依頼することも可能です。
調査メニューは以下の2種類から選べます。
- Proアンケート(30万円〜):事前調査15問・本調査30問まで対応する定量調査。本調査の実査費(85,000円〜)に加えて、プロジェクト管理費(税別合計の15%)がかかり、事前調査(スクリーニング)を行う場合はその費用(65,000円〜)も加算されます。
- Proインタビュー(150万円〜):グループインタビューや会場調査など、定性調査を幅広く実施できるプラン。
調査内容が複雑な場合や、集計・分析まで外部に任せたい場合はサポートコースが適しています。
オプション機能の料金
ライトコースには、追加費用で利用できるオプションが用意されています。
| オプション | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| ターゲットオプション | 基本料金×0.5+70,000円 | 学生区分・職種・ペットの種類・喫煙状況などの詳細属性で配信対象を指定できる |
| 1問スクリーニング | 180,000円〜300,000円(スクリーニング数により変動、最大5万回答まで) | 1問の事前調査で対象者を絞り込んでから本調査に進む |
| 画面作成費 | 1〜5問:10,000円 6〜10問:20,000円 11〜15問:30,000円 | 「エクセルで作成」を選んだ場合にオペレーターが画面を作成する代行サービス |
| 居住地の指定 | 基本料金×0.5倍 | 地方、都道府県を指定してアンケートを実施可能 |
詳細な料金は公式の料金ページで確認できます。
LINEリサーチの主な調査メニュー
LINEリサーチの調査メニューはコースごとに異なります。
ここではサポートコースで利用できる調査の種類を紹介します。
スマホリサーチ
スマホリサーチは、LINEリサーチの基本となる定量調査です。
LINEのプッシュ通知を通じてモニターにアンケートを配信し、回答を収集します。
商品・サービスへの認知や意向、購買行動の把握など、幅広い調査目的に活用できます。
広告ログ連携リサーチ
広告ログ連携リサーチは、LINEの広告配信データと連携し、広告に接触したユーザーと接触していないユーザーに分けてアンケートを実施できる調査メニューです。
広告が認知や購買意向に与えた影響を比較・検証したい場合に活用できます。
通常のアンケートでは難しい「実際に広告を見た人」への調査が可能になる点が特徴です。
LINE公式アカウントの友だちを対象にした調査にも対応しています。
インタビュー・会場調査
グループインタビューや個別インタビュー、会場調査など定性的な調査を実施できるメニューです。
数値データでは把握しにくい消費者の深層心理や具体的な意見・感想を引き出したい場合に向いています。
LINEリサーチのモニターの中から出現率の低いターゲット層を対象にした調査にも対応しています。
オープン型リサーチ
オープン型リサーチは、QRコードやアンケートURLを使って、LINEアプリからアンケートに回答してもらえるメニューです。
LINEリサーチのモニターに限らず、イベントの参加者や来店客などを対象にした調査に活用できます。
オプションで、回答者を自社のLINE公式アカウントの友だちに自動で追加することも可能です。
LINEリサーチの利用の流れ(サポートコース)
サポートコースはパートナー調査会社を介して進める形式のため、依頼から納品まで複数のステップを経ます。
あらかじめ流れを把握しておくと、社内での検討もスムーズです。
ステップ①調査会社へ依頼し、見積もりを確認する
LINEリサーチの公式サイトの「お見積り · お問い合わせフォーム」から課題や調査概要を相談します。
内容が具体的に決まっていない場合は、サービス資料を取り寄せることも可能です。
その後、LINEリサーチのオフィシャルパートナー(調査会社)から連絡があり、ヒアリングを経て見積もりを詰めていきます。
ステップ②申し込み・審査を経て調査を実施する
見積もりに合意したら利用を申し込み、調査会社とともに調査内容を固めます。
LINEリサーチには調査のガイドラインが設けられており、実施前の審査が必須です。
審査を通過すると、LINEのメッセージでモニターにアンケートが配信されます。
ステップ③調査結果を受け取り、集計・分析する
実査が終わると、結果データが納品されます。
サポートコースの納品物は、Tableauを活用したWEB集計、単純集計(GT)グラフ、性年代クロス集計、ローデータです。
リサーチャーによる集計・分析レポートも、ヒアリング時に相談すれば依頼できます。
まとめ
この記事では、LINEリサーチの概要やメリット・デメリット、コース別の料金体系と調査メニュー、サポートコースの利用の流れについて解説しました。
LINEリサーチは、従来のリサーチ手法では取りこぼしがちな若年層や、アンケートに慣れていない一般消費者の声を集める手段として活用できるサービスです。
まずは公式サイトで資料請求や見積もりを依頼し、自社の調査目的に合うかどうかを確認してみましょう。
- LINEリサーチはLINEヤフーが提供するスマートフォン専用のリサーチサービスで、モニター数は700万人以上(2026年10月時点)
- LINE公式アカウントのリサーチ機能は既存の友だちへの簡易アンケートに向き、LINEリサーチは幅広い属性の消費者を対象にした本格的な市場調査に向く
- アクティブモニターの約半数が10〜20代で、若年層へのリーチや高速なデータ回収が強み
- ライトコース(9,800円〜)はセルフ型、サポートコース(Proアンケート30万円〜)は調査会社によるサポート型(いずれも税抜)
- 法人のみ利用可能で、PR目的の調査や要配慮項目を含む内容は実施できない
- LINE公式アカウントのリサーチ機能は、2026年11月18日に新規作成と回答受付が停止、12月2日に提供終了予定
LINEリサーチで収集したデータをマーケティングに活かすには、LINE公式アカウントを通じた顧客へのアプローチが欠かせません。
LINEリサーチは法人向けのサービスですが、自社の友だちに向けたアンケートであれば、LINE公式アカウントの拡張ツール「L Message(エルメ)」でも実施できます。
L Messageのフォーム作成機能を使えば、アンケートの回答を自動で顧客情報に反映し、回答内容に応じたメッセージを届ける仕組みを作れます。
フリープランから始められるので、LINE公式アカウントの運用をより本格的に進めたい方は、L Messageの導入をあわせて検討してみてください。




